chotto_bit, good life

毎日をちょっとラクに、少し楽しく出来る様なコトを書きます。カメラが好きです。

1ヶ月に1回、たった10分で写真が見違えるかも?僕がモニターのキャリブレーションを全力でお勧めする理由

おはようございます、たかぴ(@takapyx)です。

突然ですが、皆さんはPCで見た自分の写真が、別のPCやスマホタブレットで見ると雰囲気が違っていてがっかりした事はありませんか?

この様な問題を解決するために必須な作業が、「モニターのキャリブレーション」です。

正直なところ、キャリブレーションに必要なツール(キャリブレーター)は、レンズの次に重要なアイテムだと思っています。 写真を仕事にしている人だけでなく、写真は趣味というだけの人にとっても、精神衛生上、大きなメリットがありますので、是非、ご覧下さい。

モニターのキャリブレーションって何?

モニターの色味や輝度は、メーカー/機種毎に違うだけで無く、使用し続ける事でも徐々に変化していきます。このため、定期的に変化を打ち消してあげないと、同じ写真でも昔と今で全然違う色に見えてしまうことがあります。この変化の打ち消しのことをキャリブレーションと言います。

この辺の詳細については、液晶メーカーのEIZOさんのHPが詳しいです。[なぜ必要?モニターのキャリブレーション] (http://www.eizo.co.jp/eizolibrary/color_management/calibration/)

キャリブレーション作業を行わない場合、PCモニターは「一般的な『正しい色』」を表現することが出来ません。

また、キャリブレーションをしていないPCで現像した写真は、キャリブレーションされた正しい色のモニターで見たときに、意図しない色味で表示される可能性があります。

数年前の僕はキャリブレーションの事を知らずに現像を行っていたため、結局、数百枚の写真の現像をやり直すハメになりました・・・。

キャリブレーションをしないとどうなるか?

今回は、モニターのキャリブレーションをしない場合に、何が起きるのかについて、実例で説明してみることにします。

右側が、数年前まで僕のデフォルト設定だった、モニター設定(モニタープロファイル)が初期設定だった場合、左側がきちんとキャリブレーションした状態です。

キャリブレーション キャリブレーション
f:id:takapyx:20150508052445j:plain:w400 f:id:takapyx:20150508052446j:plain:w400

ディスプレイの色味が大きく異なっている事が分かるかと思います。調整前は青っぽいです。

それぞれの状態で、キャリブレーション済みモニターで現像した同じ写真を比較してみました。

猫も

キャリブレーション キャリブレーション
f:id:takapyx:20150508052449j:plain:w400 f:id:takapyx:20150508052450j:plain:w400

料理も

キャリブレーション キャリブレーション
f:id:takapyx:20150508052447j:plain:w400 f:id:takapyx:20150508052448j:plain:w400

風景だって

キャリブレーション キャリブレーション
f:id:takapyx:20150508052451j:plain:w400 f:id:takapyx:20150508052452j:plain:w400

結構、色味が異なって見えるのでは無いでしょうか?

※撮影/現像の稚拙さは、今回はスルーでお願いします・・・。

ずっと同じモニターを使うワケでは無い

重要なのは、今後もずっと同じモニターやスマホタブレット等を使い続ける訳ではないということです。

キャリブレーションをしていないモニターで現像した写真は、他のモニターで見たときに違う色で見える可能性があり、自分が本当に表現したかった写真が映し出せるとは限りません。

一方、ちゃんとキャリブレーションしたモニター同士であれば、モニターが変わっても大きく色味が変化することは無いため、どんな環境でも自分の写真をしっかりと表現出来ます。

キャリブレーションには何が必要?

モニターのキャリブレーションは、最低限、目視確認でも実施出来ます。(Macなら、システム環境設定>ディスプレイ>カラーから、ディスプレイプロファイルを選び、「補正」を行うことで、調整出来ます。)

ただし、人間の眼での確認は個人差があると共に、その日の体調等でもバラツキが出てしまいます。

このため、専用のキャリブレーターを使った方がバラツキが少なく、普遍的な調整が出来るのでオススメです。 僕は次のキャリブレーターを使っています。

X-Rite 日本語対応版 X-rite i1 DISPLAY PRO 『並行輸入品』

X-Rite 日本語対応版 X-rite i1 DISPLAY PRO 『並行輸入品』

EIZOさんの推奨は200時間に1回の調整らしいので、1日6〜7時間、モニターを使用するとして、1ヶ月に1回程度の調整で十分です。 また、1回の調整時間も10〜15分程度と、ちょっとした休憩時間に完了してしまう程度です。

終わりに

正直、かつては画面の色味調整ごときに何万円も出すのは高いと思っていました。

しかし、実際に導入してみると、「色に関する絶対的な基準がある」、「もうディスプレイの買い換えやモニター劣化で再現像する必要が無い」という安心感が凄いです。 趣味だからこそ、精神衛生上、モニターのキャリブレーションを行うことには非常にメリットがあると感じます。

冒頭でも書いたように、デジタル写真を趣味とする上で、レンズに次いで重要視すべきアイテムはモニターのキャリブレーションとキャリブレーターだと思います。(現像をする人には特に!)

今後、写真の色で悩まない為にも、まずは目視確認でも良いのでキャリブレーションを試してみて貰えると嬉しいです。

尚、ここまで書いておいてアレなんですが、iPhoneiPadには、ディスプレイのキャリブレーション機能は付いていません…。 次のiPhoneiPadはこれ以上余計な機能はいらないので、キャリブレーション機能を付けて欲しいです…。